雪丸の京都散歩2

雪丸号(自転車)に乗ってちょっとディープな京都をご紹介します

2013年03月

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桂離宮 その3

桂離宮は、案内の人に先導されて約1時間の参観ですが とても1時間では理解できない
見所が満載です

灯籠をテーマに(気にかけて)参観しても次から次へと現れる灯籠をチェックする
だけでも忙しい(笑)


灯籠を見てみましょう
桂離宮には、キリシタン灯籠(織部灯籠)が7つあります

その他の灯籠が14
これを見逃さずに参観するのはかなり難しいです

ここに置いてある灯籠は、どれも(園林堂前は除く)背が低い
背が高い(普通の高さ)灯籠も地中に深く埋めることと設置の場所と考慮する
ことにより火袋の位置が低くなっている

先回ご紹介した岬灯籠も背の低い


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左 外腰掛にある灯籠

中 外腰掛前の蘇鉄山の灯籠

右 外腰掛前の延段(行の延段)の先にある灯籠



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左 松琴亭に向かう道にある灯籠(キリシタン灯籠)

中 州浜そばの灯籠

右 白川石橋を渡ったところの灯籠



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左 松琴亭の西側の中島の岸辺に立つ灯籠(キリシタン灯籠)

中 松琴亭前の灯籠

右 松琴亭から賞花亭へ その手前左手にあります
  「水蛍灯籠」と名前が付いています



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左 賞花亭から園林堂の途中の灯籠(キリシタン灯籠)
  かなり埋まっていますね

中 園林堂前の灯籠

右 笑意軒向かいの雪見灯籠



笑意軒の前には船着き場にあります その角に背の低い三光灯籠と呼ばれる
少し変わった灯籠があります
三光灯籠  丸は太陽 四角は星 三日月はもちろん月を表現


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笑意軒・船着き場・三光灯籠


笑意軒に向かって延段を歩いていくと生垣の影からいきなり灯籠が現れる


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三角灯籠です
三角形の灯籠です・・・そのままです(笑) 私的にはもっとも好きな灯籠です
これも背が低い 足元のみを照らす・・ということでしょう

灯籠の背を低くして明かりの位置を下げている
月を眺める際に 視野に明かり(灯籠の火)が入らないように考慮されているとのことです


手水鉢はどうでしょうか


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左 外腰掛にある「二重枡形手水鉢」 

中 松琴亭の白川石橋を渡ったところ
  自然の水を利用した「流れの手水」
  階段状になっています
  伊勢神宮の五十鈴川で手を洗い清めるのと同じですね

右 松琴亭前の手水鉢



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1. 賞花亭前の手水鉢

2. 園林堂の手水鉢

3. 笑意軒 浮月と呼ばれる手水鉢

4. 月波楼 鎌型手水鉢


笑意軒「浮月の手水鉢」いいですね
ネーミングもすばらしい
月が浮かぶとこんな感じでしょうか


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観てみたいですね



最後は延段のご紹介


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左 「行」の延段 外腰掛  切石と自然石を使用

中 「草」の延段 笑意軒  自然石のみを使用

右 「真」の延段 御輿寄  切石のみを使用



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中門からの「真」の延段 御輿寄 そして古書院

延段のなかでも「真」の延段に心が引かれる



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こちら園林堂の延段の直線的な意匠も良い感じ


今回で3回目の参観でしたが 説明の方がすばらしかった


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各所の的を得た説明 間の取り方 参観者への配慮
余分なオヤジギャグ的なものはなく そうかといって冷たい感じでもなく
人に説明するにはこういったようにするのだと・・・・
勉強になった桂離宮でした



最後に
浮月の手水鉢・「歌月」の額・月見窓・歩み月・襖の引き手金具
月見橋・三光灯籠など桂離宮のコンセプトは「月」
驚くことに桂離宮の書院群は東南29度に設定(傾き)、
これは離宮の創建の年(1615年)の京都で中秋の名月が
姿を現わす角度に一致するとのこと・・・


傾きといえは 二条城が南北の軸を中心に約3度東に傾いています
地図をご覧ください
南禅寺の山門(石川五右衛門の「絶景かな・・・」で有名な)も傾いています
桂離宮の傾きとはまったく違う理由らしいのですが・・・

話が傾き・・いやそれましたが

その他、
春分の月の出の方位に合致するもの(笑意軒、園林堂、梅の馬場)、

仲秋の名月に合致するもの    (書院、月波楼)、

冬至の月の出に合致するもの   (松琴亭、紅葉の馬場)
それぞれの方向軸上にくるとのこと

月にとことんこだわって計算された造営ですね

最初にいいましたが とても1時間では理解できない
冬の時期にしか行ったことがないので
他の季節にもおじゃましたいですね

できることなら早朝から深夜まで いや泊まってみたい
泊まっても寝るなんてもったいないことはしません
一日中・桂離宮・・・経験してみたいですね


今後も宮内庁に参観許可を求め続けるでしょう

まだ桂離宮に行ったことがない方は ぜひ訪れてみてください
はまりすぎても責任は取りません(笑)

桂離宮 その2

今回は、茶屋を中心にご紹介します


白川の石橋を渡ると松琴亭に到着です
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白川の石橋を渡る前に左手に卍字亭が見えます
参観コースには入っていませんが 参観者の控え室の建物の
入口に解説がありますのでご覧になってください
腰掛の位置(置き方)の工夫があります


さて松琴亭 茶室です
三畳台目・「松琴」の扁額は、後陽成天皇の宸筆
冬を表わす茶室といわれています

しかし何といっても松琴亭では市松模様でしょうか
青と白の市松 襖だけでなく壁までも市松
大胆な意匠で桂離宮といえばこの市松模様を思い出される方が
多いのでは・・・・・・・

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先回、ご紹介した
お土産のストラップも採用しています(笑)



賞花亭
離宮の池を作ったときに掘った土を盛り上げて山を作る 
その上に建ててありますので眺めは抜群ですね

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賞花亭から書院方面の眺め

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茅葺の切妻屋根に皮付の柱 峠の茶屋のイメージです
以前は、前に暖簾が掛けられていました「龍田屋」とありました


園林堂

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本瓦ぶき宝形造り屋根の八条宮家代々の位牌を収めるための仏堂。
今は安置されるものはなく建物だけが残っている。

扁額は 後水尾上皇の宸筆です

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笑意軒から園林堂を見る



笑意軒

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田舎家風の茶屋です 3つ目の茶屋ですね
笑意軒の扁額は、曼殊院門跡良尚法親王の筆です

下には船着場がありそこに至る2本の石段がありますが
下に降りることは出来ません

katsurari-2  syoiken-2

六つの丸い形の下地窓があります 下地の組み合わせがそれぞれ違って
作られています 細部にこだわり・・・でしょうか
写真では 少し分かりにくいですね

天井は一つのつながりをもたしてあります(天井がすべて見える)
これは室内を広く見せるためと説明がありました

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「矢」の引き手 凝っていますね 櫂の形のものもあります



次は、書院の前を通ります

書院は「古書院」「中書院」「新御殿」の3つの部分に分かれています

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新御殿と中書院

残念ながら参観は外からのみ中には入れません
新御殿上段の間の有名な桂棚や 
ふすまの月の字の引き手を見ることはできません

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古書院の月見台です
一度、ここから中秋の名月・・・観てみたいですね


月波楼・・4つ目の茶屋です

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内部です「歌月」の扁額  襖もすばらしい

katsurari-2  gepparou-2

月波楼から松琴亭を見る

以上が桂離宮の茶屋です
これで桂離宮を一周してもとのこの景色まで戻ります


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最初に紹介した「住吉の松」と呼ばれます
松が庭の景色を遮っています
一気に庭全体を見せない・・期待が高まる演出とのこと
なるほど・・


次回、桂離宮 その3で石物をご紹介します




今回のおまけ

2010年2月
2回目の桂離宮参観のとき
雨・・・そして工事中のため池の水が抜いてあった
ラッキーなことが2つも重なった(笑)

katsurari-2  shokin2

左 今年         右2010年

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めずらしく二度と見られないかも・・・・・

第2回 京都マラソンby雪丸Ⅴ

桂離宮・・・その2の前に

第2回 京都マラソンです
昨年に続いて京都検定仲間のお二人がランナーとして出場
こちらも続いて応援に参加しました

応援にかこつけて京都を楽しんでしまおう・・・などという
企みは・・・少しだけ(笑)・・・東山花灯路とか


応援部隊は、8:00スタート地点の西京極総合運動公園に集合
今回は、3人自転車部隊です


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先導の白バイ隊 準備OK


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昨年の京都市消防SUPER COMMAND RESUCUE TEAMの
メガクルーザー君に変わって今年は災害現場指揮支援車


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京都マラソン応援MAPです
今年は、メガホンに変身します

門川京都市長挨拶に続いて
昨年同様 3・11・・全員で黙とう


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ランナーも応援も関係者も全員で黙とう


朝8:00の気温は14℃ 湿度73%・・・暖かい 昨年の気温は6.5℃
天気予報は、晴れのち雨
(後にたいへんな事態になります)

応援大使
奥野史子さん 本田望結ちゃん(小さくて見えませんでした)


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第二回京都マラソンスタート!!!


ランナー全員が出発したのを確認してこちらも
応援ポイント仁和寺に向かって行きます


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仁和寺仁王門前
去年同様「仁和寺に、ある法師」の集団応援・・・分かっていてもウケる(笑)


ランナーに付いているICチップをチェックして
位置データを確認できる
応援ナビ・ランナーズアップデートのおかげで
ずいぶん応援作戦に役に立ちました



一人目がすぐに仁和寺前を通過 二人のランナーも確認 無事通過がんばっている

こちらも移動しましょう
今回は、自転車応援部隊3人 鉄道部隊2人 
応援部隊のお一人がタブレット持参で便利です

さあ、一条通を東進 北野天満宮を北に上がる
寺之内通に出て東進・・・・・・・・・・・・・・・

調子良かったのもここまででした
10時15分
ついに寒冷前線の通過 雨が落ちてきました
西陣のガレージで雨具を着る 突然の強い風そしてかなりの雨
季節が変わったようです

なんとか小降りになるのを待つ 
その間、タブレットでランナーの位置をチェック
うーん、どうやら先行しているランナーは予定の府立大前応援ポイントを通過してしまう

予定変更して出雲路橋を次の応援ポイントに変更

小降りになったので出発 しかし、寒い 風が強い

出雲路橋着 応援態勢に・・・・手がかじかむ
来ました仲間のランナー(男性)・・比較的元気そうに見えた・・・あと10km余り

二人目のランナー(女性)もやって来ました・・・大丈夫そうです


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出雲路橋にて

ゴールの平安神宮に向かいましょう

去年と同じく川原町通を南下 快調に飛ばす
駐輪場にバイクを止め いざゴールへ・・・・しかし、また土砂降りに・・・
コレはいけません

急いで「みやこめっせ」に避難・・・・・終わってしまいました

でもランナーのお二人は無事ゴール 二人とも去年の記録を大幅に更新
42.195km・・・・とてもまねできません 尊敬です


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みやこめっせ3F


今年は、1日前の9日は暑いぐらいの初夏の気温
マラソン当日の10日朝は、暖かく春の陽気
前線通過で強風・土砂降りで真冬

いやぁ、本当に色々あった京都マラソンでした


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平安神宮前で「祝・完走」記念撮影



第2回京都マラソンDATA

出走者数
  マラソン14,860人 ペア駅伝199人 車いす競技11人
  合計15,070人
 
完走者数
  マラソン14,111人 ペア駅伝196人 車いす競技11人 
  合計14,318人(完走率95.0%)

沿道応援者数
   438,000人


みなさま お疲れさまでした 第3回 京都マラソンでお会いしましょう

桂離宮 その1

2月の金曜日に3年ぶりに桂離宮のおじゃましました

みなさまご存知のように ここ桂離宮と京都御所・仙洞御所・修学院離宮
京都では、この四ヶ所が宮内庁の許可を得れば参観することが可能です。
無料で参観できます

問題は、宮内庁の許可なのですが

毎月1日の朝5時に宮内庁のサイトが開き予約開始となります
三ヶ月後の拝観許可を予約ですから今月は、6月の分です

この時間は、早朝ですがかなりアクセツが集中します
個人のデータを入れてEnterキーを押すとそれきり帰ってこないことが
よくあります(笑)
仮押さえで当日の人数の変更・人物(名前)の変更等が頻発するらしく
webからはかなり絞っているように思いますがどうでしょうか


往復はがき申込みが有利とのこと・・・・しかし3日間から選らばなくては・・・
詳しくは宮内庁ホームページをご覧ください

さて、この日の予約時間は13時30分
13時10分(20分前)がらゲートが開きます



入口で参観許可書のチェックがあり 参観者の控え室の建物でもう一度チェックがあり

ます
二重チェックですね。 ここで桂離宮のパンフレットをいただいて時間まで待機です

待機時間に桂離宮の紹介ビデオを見たり展示品を見たり
お土産を(あるんです桂離宮のお土産)購入したりして時間を過ごしている

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いろいろなお土産がありますが今回、同行者(嫁)が購入しました
桂離宮らしいでしょ・・・・もちろん桂離宮限定です(笑)



時間になりました
説明をされる方から注意時事項があります
○ 参観路から外れないように
○ 飛び石の上を歩きますので注意すること
○ 歩きながらの写真撮影は原則禁止
さて、よく話題になる写真撮影ですが現在は 可です
写真の公開についても特別な制限もなしです

さあ、参観に出かけましょう
門が開けられて いよいよ桂離宮と対面です・・ちょっとドキドキします
参観の所要時間約1時間です。約1時間のタイムスリップ 



ここで桂離宮とは・・・です・・・簡単に
17世紀の初めから中頃までに、八条宮初代智仁親王と二代智忠親王によって造られた
もので日本庭園として最高の名園といわれています。(宮内庁のHPより)

簡単すぎ・・・ですか 詳しくはwebで・・

ここの造営されたコンセプトは「月」・・・・観月です

月をいかに美しく愛でるか いかに楽しむか

そうなると一度、 中秋の名月の時期に桂離宮を訪れて月を眺めてみたい
「月見台」から月を見てみたい さぞかし素晴らしい月でしょうね

しかし、不可能なことはさておいて
夜の桂離宮が無理ならば・・・・・私的には「雨の桂離宮」をお勧めしたい

2回目の参観でそれが叶いました

そのとき「せっかく来たのに雨かぁー」とつぶやいている女性が印象的だったが
とんでもありません こちらとしては願ってもない雨だった
できれば小雨ですが(笑)

とにかく雨に濡れた延段(敷石)が美しい
「真」「行」「草」といわれる延段 そして飛び石 とにかく美しかった

月は無理としても雨は、可能性ありますね とすれば梅雨の時期6月です
梅雨時は苔たちも元気になりますからね
今月(3月)は、6月の予約が始まっています
お急ぎください
すみません6月のwebからの予約は、すでに満員でした
往復はがきでどうぞ


参観の始めは、御幸道から御幸門へ

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その前に この景色に出会います
変でしょう 一番良いところに松が景色を遮っている
「住吉の松」です
この説明は、一番参観の終わりに説明があります


さて御幸門に到着です
門をくぐると北に表門が見えます
皇族の方が利用される正式な門

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表門です

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御幸門です 右下はお輿置き石・・・お輿の駐車場(笑)

続く道がわざと幅が変えてあり奥行きを出す演出です


紅葉の馬場から外腰掛(待合)に到着
正面に見える蘇鉄山が印象的です
足元には「行」と呼ばれる延段があります
自然石と切石とのコラボです

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蘇鉄山・・・冬仕様ですね

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「行」の延段

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腰掛の足元にある印象的な石です



飛び石を進んで行く
たまたま後ろを歩いていた3・4人のグループの方が
飛び石の間隔を絶妙だとおっしゃていたのが、聞こえた
服装から見て造園業の方々かもしれません
なかなかこうは、並べられない ともおっしゃっていました


あまりにも自然に歩けるので気にも止めなかったが
確かに言われてみれば絶妙な間隔に配置ている・・・なるほど


州浜です
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先端には背の低い灯籠があります 
岬灯籠です・・・丸みを帯びて良い感じですね

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州浜の対岸には天橋立になっています


いよいよ松琴亭です
その前に石橋を渡ります 
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白川の石橋・松琴亭側からです
橋の真ん中と縁では加工の仕方が違います



桂離宮 その2に続きます・・・・・・・・・・





今回のおまけ

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ヘルメットも仲良くお昼休みです(笑)
桂離宮入口付近
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